ちょっと朗報になるのかな。

少し前にブックマークしておいたんだけど、インフルエンザウイルスの弱点と思われるところが見つかったんだそうです。

元ネタ:Researchers find flu 'weak spot' (BBC)
解説:科学ニュースアラカルト
雑談:スラド

A型インフルエンザ・ウィルスに共通して存在する「nucleoprotein(核タンパク質)」の構造が解析され、ウイルスが細胞内でその遺伝物質を複製し、再構築する際に、「tail loop(後部ループ)」と呼ばれる30ほどのアミノ酸によって構成される部分に単一の変異が生じると、ウイルスが正確に再現される事を妨げられる、という研究結果が発表されました。

というのが全体の概要で、ウイルスが複製されちゃうのを阻害させることがひょっとするとできるようになるかもしれないということです。

インフルエンザは他人様の細胞に勝手に入り込んで他人様の遺伝子を使って自分を複製し、お世話になった細胞を破壊して脱出、さらに他の細胞へという繰り返しによって増殖します。

タミフルなどの抗インフルエンザ薬はこの脱出を阻止する働きで増殖を防いでいるんですよねぇ。

で、インフルエンザは時々複製を間違えますので比較的変異の早いウイルスといわれています。最近ではタミフルに耐性を持っているものも現れてきていますね。これは、現在の抗インフルエンザ薬では少なくとも複製はされてしまうから変異のリスクはどうしても払拭できないということなのかもしれません。

というわけで、複製そのものを阻害してしまうとひょっとすると変異できないまま退治できるようになるかもしれないなんてな期待ができますね。

でも“ウイルスが正確に再現される事を妨げ”ちゃったら…余計変なウイルスができちゃったりして(笑

ま、なんにしてもまだ基礎研究段階ですから、これからの応用に期待ですね。